幼なじみの榛名くんは甘えたがり。




走りながら、どうしてわたしはこんなに必死になっているのだろうと、呼吸を荒くしながら考える。



自分から顔を合わせることを避けていたくせに。



実際、顔を合わせたところで、どう接していいかなんてわかっていないくせに。


だけど、ここでわたしが無視をして、
他の子に向いてしまうのは嫌だと思ったから……。



グラウンドから校舎まで走って、
靴を履き替えて、急いで向かう。



そして、たどり着いた、

さっきのメッセージに書かれた場所に。


息を切らしながら、扉をガラッと開けた。



中はシーンと静まり返っていた。


養護教諭の先生はいない。
たぶん今日1日、外のテントの救護室にいるから。



さっきまで気温の高い外にいたのと、必死に走っていたせいで、身体が熱い。


反対に、保健室は冷房がきいていて、ひんやり冷たい空気が流れている。


奥に足を進めて、ベッドの前まで来た。


薄いカーテンが閉められている。