さっき時計で時間を確認したら、朝の6時だった。


起きるにはまだ早いと思い、そのまま目を閉じて眠ろうとする。



だけど、目を閉じていると、嫌でも昨日の出来事が頭の中を支配してしまう。



今でも忘れられない、"チサさん"の存在。



わたしには関係ないと割り切ろうとしても、胸が締め付けられるように苦しくなる。


頭の中からかき消したいと思いながら、
ギュッと目をつぶると、ジワっと涙が出てきた。


***


再び、わたしが目を覚ましたのは、それから数時間後のことだった。


家のインターホンの音で目を覚ました。

だ、誰か来た……?



眠っていた意識が一気に覚めた。


ベッドから飛び降りて、急いで階段を駆け下りて、誰かも確認せずに扉を開けてしまった。