それに、小さい頃からずっとなんて……
いったい何年前だと思ってるの?


そんな長い間、わたしのことをずっと好きでいてくれたなんて、そう簡単には信じられない。



正直、この同居の話がなかったら、わたしは榛名くんのことを思い出せていなかった。



だから、そんな昔の小さい頃の淡い記憶なんて、もう忘れて、なくなっているものだと思っていた。



それに、榛名くんは高校に入学してから、
いや、多分もっと前から


女の子にモテていたはずだ。



いくら、性格が自由すぎるとはいえ、
ルックスのよさだけは、女の子たちが放っておくわけがない。


過去に彼女の1人や2人、いてもおかしくない。



それなのに、いきなりずっと好きだったなんて言われても信じられるわけがない。


きっと、わたしなんかより、ずっと素敵な女の子に出会っているはずだ。