「小さい頃から、それくらい昔から雛乃のことずっと好きだって言ってんの」


な、なにそれ……。

もう、何もかもが突然すぎて、受け止めきれないんだって……!



「そ、そんなの信じられない……っ」



どうせ、榛名くんの性格上、気まぐれとか、大してそんな気持ちがなくても言えてしまうんじゃないかと思えてしまう。


だって、わたしと榛名くんが一緒にいたのは小学校に入る前まで。

記憶はだいぶ薄くなっている。



そこから、榛名くんが引越しをして、離れてから会うことはなかった。



高校に入学した時だって、2年になった時だって、同じクラスじゃないし、接点もない。


もしかしたら学校で会っていたりしたかもしれないけど、話すことなんかなかった。



初めて話したのは、同居が決まった日。
図書委員で、図書室に残った時。


これが、わたしが榛名くんと高校に入って初めて話した瞬間だと思う。