幼なじみの榛名くんは甘えたがり。




「ま、まって……な、何するの……っ!」


明らかに危険な状況に軽くパニックになるし、おまけにさっきまで隠したいと思っていた自分の顔が露わになってしまって、自分の手で必死に隠す。


両手で顔を覆ったはずなのに。


「そうやって隠すと逆効果」

「え……?」


「隠されると余計に興味がわいて見たくなるもんなんだよ」


両手首を簡単につかまれて、
頭の上に持っていかれて、顔を隠すものがなくなってしまった。


榛名くんは片手で器用に両手首を押さえつけてくる。



「へー、顔真っ赤」

「っ……!」


「もしかして……僕にドキドキしてるとか?」

「……っ、ち、ちが……」


口では違うと言いかけても、
もしかしたら違わない……かもしれない。


胸の音が、どんどん大きくなって、自分の耳にまで響くくらい聞こえてくる。