幼なじみの榛名くんは甘えたがり。




たぶん……いや、絶対。

今のわたしは顔が真っ赤だ。


触れなくたって、全身の熱が上がっているのがわかるから。


今は、ひたすらこの顔を見られたくなくて、
顔を隠すのに必死で、他に意識が回りそうにない。



「そうやって、身体くっつけてくるの計算?」

「へ……?」


計算ってなんのこと…?


「……まあ、ひなに限ってそれはないよね」


耳元で榛名くんがフッと笑った。

そして。



「さすがにさー、僕も男だからあんまひっつかれると理性が死んじゃうんだよね」


くるりと身体の向きを変えて、

体勢が逆転した。



ギシッとベッドが軋む音。

榛名くんの両手がベッドについた。

上から見下ろしてくる瞳にぞくっとした。


これが押し倒されてることに気づくのに、
そんなに時間はかからなかった。