なんだ……わたしそんな顔してたんだ。
自分じゃ気づいていなかった。
何も言い返す言葉が見つからなくて、
黙り込んでしまう。
「雛乃?」
「や、やめて……っ。
それ以上近づいてこないで」
今の榛名くんに
これ以上、近づいてきてほしくない。
変なの、さっきから胸のあたりがざわざわしておかしい。
「も、もう今日遅いから寝るね……!」
逃げるように榛名くんの前から去って、
自分の部屋にいって、扉をバタンッと閉めた。
閉めた扉にもたれかかったまま、その場にペシャンと座り込んだ。
なんだこれ……。
今朝は榛名くんと普通に話せていたのに、
今は普通どころか、不自然だらけ。