幼なじみの榛名くんは甘えたがり。




別に必ずご飯は一緒に食べましょうみたいな決まりは作っていないけど、自然とそういうふうになっていた。


朝わたしが早い時も、眠いって文句を言いながらも、一緒に食べてくれたり。



わたしが用事があって帰りが遅くなった時。


てっきりもう晩ご飯を済ませていたかと思えば、わたしの帰りを待って、何も食べないでいてくれたこともあったり。



榛名くんって、雑そうに見えて、意外とそういうところはしっかりしてるのかな。


そんなことを考えていたら、ホームルームが終わり、授業が始まった。


***


そして、1日の授業が全て終わり、
迎えた放課後。


何も予定がないわたしは、とりあえずスーパーに寄って、買い物をして家に帰った。


━━ガチャッ。


玄関の鍵を開けて、中に入ると、シーンと静まり返っていた。



だいたい、いつも榛名くんのほうが先に帰ってきていて、玄関にローファーがあるはずだけど、今日はなかった。