榛名くんはいつも学校が終わると速攻家に帰ってくる。
休みの日はほとんど家にいる。
だから、学校にいるとき以外は、ほぼ一緒にいるようなもの。
「まあ、雛乃がどうしても榛名くんのこと嫌でどうしようもなくなったらウチにでもおいでよ。数日くらいなら泊めてあげるからさ?」
「うぅ、あんな〜!!ありがとう…!」
タイミングよくチャイムが鳴り、
杏奈は自分の席に戻り、ホームルームが始まった。
ちなみにわたしの席は窓側の一番前。
席替えでこの席を引き当てた時は最悪って思ったけど、端っこの前も悪くない。
意外と先生たちの死角だったりするし。
ホームルームで先生が話をしている中、ひとり窓の外を見ながらボーッと過ごしていた。
ふと、さっきまで杏奈と話していたことを思い出した。
もし、榛名くんがいないとさびしかったりするのかな。

