「っ!?」


思わず、足を後ろに下げようとしたのに、わたしの行動を先に読んでいたかのように榛名くんの腕が腰に回ってきていた。


「も、もう…!近いって……っ!」


なんて危ない距離なんだろう。
榛名くんの顔を見ようとしたら、思った以上に近すぎて、思わず声が出なくなった。


少しでもわたしが抵抗して顔を動かせば唇が当たってしまいそう……。



「……アメ、食べる?」


至近距離で喋られて、ふわっとイチゴの匂いがする。


「た、食べるって……もう榛名くんが食べちゃって……」


「うん、だからあげよーか?」

「意味ワカンナイデス」



き、危険すぎる。

この状況にあわてるわたしに対して、榛名くんはむしろ楽しんでいるようにしか見えない。