はっ、まさか……!!
視線をすぐに自分のお皿に戻すと、
さっきまで残してあったはずのウインナーが見事になくなっていた。
「榛名くん!!わたしのウインナー食べたでしょ!?」
「知らない」
「とぼけないで!その口に入ってるのは何!」
「ひなの皿に落ちてたウインナー」
皿に落ちてたって……。
最後の楽しみに取っておいたんですけど!
「もう!人のおかず勝手に食べないでよ!」
すると、榛名くんがわたしを無視して立ち上がった。
どこに行くのかと思えば、冷蔵庫に向かって、何か飲み物をコップに注いでいる。
それをこちらに持ってきて、わたしの前にコトンッと置いた。
……コップの中身はおそらく牛乳だ。
「イライラにはカルシウムがいいよ」
「だ、誰のせいだと思ってんの!」
そう言いながら、コップ一杯の牛乳を一気に飲み干してやった。

