「お腹すきすぎて倒れてたからいいとこに来てくれたよね」


何もここで倒れてなくてもいいじゃん。こんなところでお腹すかして倒れてても誰も助けに来てなんかくれないよ。



それに、わたしが楽しみにしていたアメを食べられて地味にショックなんだけど!!


今日1日頑張ったご褒美に食べようと思っていたイチゴ味のアメだったのに。


疲れたときは糖分が欲しくなるから、そのとき用にとっておいたのに!



「ん、なーに?」


「それ、わたしが楽しみにしてたやつなんだけど!」


カランコロンっと口の中でアメを転がしながら、悪びれた様子なんか一切ない。


「あー、そうなの?」

「そうだよ!」


このあと、自分が言ったことに後悔するなんて思ってもいなかった。


再び、わたしに近づいてきて、さっきよりも顔をグッと近づけてきた。