「奏斗くんって付き合ったこととかあるの?」









家に帰って夜ご飯を食べている私たち。









「まだ好きなの!」








可愛いあの女の子の言葉が頭に残った私は奏斗くんにきいてみることにした。








まだってことは、1回は奏斗くんに気持ちを伝えたってことだよね。









「今日のあいつ?」









奏斗くんはちょっと不機嫌な顔して、









「中二の時に1回付き合ってる女」








と教えてくれた。








「そ、そっか。元カノさんか!」








奏斗くんの顔を見てたら、
「なんで別れたの?」なんて聞けなくて









「このオムライス美味しいね!コンビニってあなどれないね!」








と話を無理やり変えた。









奏斗くんは、少し驚いた顔をしつつも、









「ん、うまい」








と笑ってくれた。








私がいま奏斗くんの彼女なんだし…









あの女の子のこともいずれちゃんと聞けたらいいな。








奏斗くんはいつも私が言うまで待ってくれるからを私も待とう。








そんなふうに考えていた私。









この時ちゃんとわけを聞いてたらもうちょっと冷静になれたかもしれない…









そう思うことになるとは、私はこの時思ってもみなかった…。