ー桃音sideー



同居が始まり2日目!






木曜の朝です!






「明日で、お母さん達出るんだよね?」







「そうよ〜!」







「じゃあ、父さん行くな。行ってきます」







「行ってらっしゃい〜!」






「桃音、奏斗くん起こしてきてあげて。このままじゃ、朝ごはん食べる時間ないわ!」







「OK〜!」






朝弱いんだな〜






てか、もう7時45分だ。







8時15分には出ないと間に合わない。






コンコン






「千羽くん?起きて!」





返事がない…。







これは、入るべき??






コンコン






「千羽くん!入るよ?」






返事なし。






突入じゃあ!!!







ガチャり







部屋を開けてベッドに近づくと、






ぐっすり眠ってる千羽くん。








「ちょっと千羽くん!朝ごはん食べる時間無くなるから早く起きて!」








体を揺らしまくる。








「あと5分寝かせろ。」







「ダメ!!早く!起きろ!」







ガバッと布団を取り上げる。







「もーちょいー」








「きゃあ!」







手を引っ張られて何故か抱きしめられてる状態になる。








「離れて!起きて!はやく!」







「うん?なんで、小野寺…?」








「寝ぼけてないではやく!」








「分かったから耳元で話すな。」







「いや、じゃあ離してくれない!?」








ずっとこの状態はきつい…。






「なんで?照れてる?」







うわ。千羽くんの顔が意地悪モード入った顔してる…。








これは危険だと私の体が反応してる。









「んなわけないから!早く起きて!」








「はいはいー。」








そんなドタバタ?した朝を終えて









学校についた。









「桃音っ!おはよ〜!」







「琴乃〜!おはよっ!」







「課題ムズすぎてわからなかった。」







「ホントむずかったよね〜。」






琴乃も課題はちゃんとするタイプの人。








勉強も教えあったりしている。








「おはよー桃音ちゃん!今日もちっさいね〜かわいい〜」







クラスメートの田辺 優希くんだ。









ちょっと苦手なんだよね…。








「あ、ありがとうね。」








「田辺、今私は、桃音と二人で話してるの!さっさとどっか行きなよ!」








琴乃が気を利かせてくれる。









「なんでー?俺もっと話したいんだけどー」








「どっかいけ!変態野郎っ!桃音行こ!」







琴乃に引っ張られて教室を出た。







「大丈夫?桃音、男の子苦手なのに。」







「男の子というかあーいうキャラがね。でも、大丈夫だから!」







「そう?なんかあったらまもるから!」






「琴乃ありがとう〜!でも授業始まりそうだし戻ろ!」







「うん。そうだね。」







琴乃はほんとに優しい。








だからモテるんだろうな〜







「桃音ちゃん、おはよう!」






挨拶してくれたのは、華ちゃん。






クラスの人気者で、女の子からはほんとに人気の女の子!







「おはよう華ちゃん!」








「課題してきてる?」







「もちろん!」







「さっすが!写させて〜」






「いい、、」







「課題くらい自分でしなさいよ。」






いいよって言おうとしたら、






琴乃ちゃんがそう言い放つ。








「琴乃ちゃんには関係ないじゃん?これは、桃音ちゃんにお願いしてる事だもん〜」








「華の言う通り!琴乃ちゃんには言ってないでしょ?」





華ちゃんの隣にいるのは、椛(もみじ)ちゃん。






「琴乃大丈夫だから。」





耳元でコソッと言う。







それでも琴乃は華ちゃんたちを睨んでる。







「これ課題!どーぞ!」








「さすが!ありがとうね〜!」







そう言って席に戻っていった。








「桃音、ダメなんだって!桃音はいいように使われてるの!課題くらい自分でさせないとだめ!」








「それはそうだけど、せっかくやってきてるんだしいいじゃん!」







「それはそうかもだけど…。」







「ちょっとトイレ行ってくる!」







琴乃にそう言ってトイレに向かった。







わかってる。いいように使われてること。








でも、ハブられたくないの。







中学校の時、1回いじめられたことがある。






その時も琴乃が守ってくれた。







でもそのせいで、琴乃はいつも傷つけられていて…。







琴乃のこと、私のせいで傷つけたくない。








仕方ないことなんだ。






琴乃のためにも。私のためにも。







そう自分に言い聞かせて、








教室に戻った。