ー桃音sideー
おやすみって言って部屋来たけど、
課題終わらせなきゃ。
うわ。英語か〜。苦手なんだよね。
私は結構頭は自信ある。
いつも学年2位なんだよね!
1位の人にはいつも負けちゃう。
誰かはわからないけど、
きっと勉強好きの真面目な子とかなんだろうなって思ったら勝てる気しない。
とにかくしないと!
うぅ(T_T)
あれから30分英語と激闘。
最後の1問がほんとに分からない…。
「わからなぁぁいぃぃ」
チ───(´-ω-`)───ン
↑今の私これだよ…。
コンコン
「え、あ、はい?」
「俺。入ってもいい?」
「あ、うん。どーぞ!」
「何してんの?」
「課題終わらせなきゃいけないんだけど。ムズすぎて終わらないの…。」
「課題とかすんの。真面目だな。」
「やらなきゃいけないでしょ?みんな、写にくるからさ〜」
「は?写しに?」
「そそ!て、もう考えてるんだから、ちょっと静かにお願いしまーす!」
うーん、これは何を言っとるんだ!
( ˙-˙ )ほんと無理だよ。
「お前さ、お友達にうつさせるために課題してんの?」
「あー!わからん!え、そういう訳じゃないやけど一石二鳥でしょ?」
「それ、お前に得ある?」
「勉強になるじゃん。」
「あとは?」
「うーん。感謝される?」
「あほか。1個しか得ねーじゃん。」
「いいの!千羽くんには関係ないでしょ?あーわからーん!」
「どれ、見せてみ。」
横から覗いてプリントを見る千羽くん。
千羽くんも分からないかな。
「これね、意外と簡単だよ。」
「え!?そなの!?分かるの?」
「まーな。これ、前のプリントの応用だからそれ見たらなんとなく分かるよ。」
プリントを見るとほんとに応用として、
解き方のヒントが書いてあった。
「ほんとだ!すごい!ありがとうね!」
「ま、俺勉強は学1なんで。」
??
は?
「学1!?うそ!?」
「ほんとだよ。何驚いてんだよ。」
「私がいつも負けてるのって千羽くん!?」
「てことは、お前2位なんだ。万年2位お疲れ様ですな。」
「はぁ!?次は1位取れるし!」
「無理無理。そんな問題でつまずいてるようじゃまだまだだな。」
「はい!?そんなの気づかなかっただけだから!」
「ふーん。」
「信じてないでしょ!?」
「あー、じゃあ勝負しよーぜ。」
「勝負とは?」
「だから、次のテスト。勝負して負けた方が勝った方の言うこと聞く。」
「え、やだよ。」
何命令されるか分からないもん。
「まー負けるもんな。自身ねーの?」
ニヤッと笑って見てくる千羽くん。
「は!?んなわけないでしょ。」
「じゃあ決まり。いいだろ?」
そんな余裕顔で言われたら、
負けず嫌いな私の性格じゃ許せん…。
「わかったよ!ちゃんと言うこと聞いてよね!」
「決まりだな。じゃおやすみ。」
「その余裕顔ひっぺがしてやる。」
こうなったら意地でも勝つ!
見とけよ。余裕顔男!!
ー奏斗sideー
「写させるためにやってんの?」
課題してる理由がうつさせるためって。
なんか、言うこと聞かされてるとかそんななのか?
気になって小野寺と同じクラスの、
浩二にLINEで聞いてみた。
「いや、桃音ちゃんはみんなから親しまれてるぜ?男には超人気だしな!女子からもいじられて楽しそうだぜ?」
ふーん。でもなんか気になるな。
明日ちょっと覗いてみるか。
って、なんでこんなに気にすんだろ。
小野寺は確かにかわいいけど、
今日初めてあったような仲なのに。
あー、ほんとよく分からねー。
ー奏斗sideー 終