ご飯の材料を買え終えて、






ただいま、グラタン作りなう。







現在午後5時半。








そろそろ来るのだろうか。








会いたくないのに、そわそわしてしまう。







「そわそわしすぎな」







そう言って奏斗くんは頭にぽんって手を置いた。









「せっかく、速水に会えんだよ?文句のひとつや2つ言ってやれ。」








文句か。たしかに言ってやりたい。








「うん。そうだね。」








奏斗くんと話をしていると、








ピーンポーン








来たのかな…。









「俺出るから。グラタン作っとき。」








こくっと頷いた。








「おっじゃましまーす!」






元気そうな?男の子の声。







「おじゃましま、す」






あと、琴乃。








「いい匂い〜グラタン?!」







「お前変わってねーな。うっせー。」







「奏斗だけには言われたくねーな。このデカ星人が!」








「お前がちびなだけだ。」









会話を聞いてる限りほんとに友だちだったみたい。








なんか、真逆だ…。








「も、桃音。」








気づいたら隣にいる琴乃。








「なに?」








頑張って普通に接する。








どうしても意地をはっちゃうのが私の悪い癖なんだよね。









「グラタン、手伝うよ」








「もうできるから、大丈夫。」







ほんとは手伝って欲しいなんて言えなくて断った。







でも、琴乃は、








「4人分大変だったでしょ?一緒に手伝う。私が手伝いたいの。」








そう言って手伝ってくれた。








それからふたり無言が続いていると、








「桃音」







奏斗くんに呼ばれた。








「どうしたの?」








「今から俺と蒼でタツヤに借りてた映画返しに行ってくるわ。延滞料金払いたくねーだろ?」









すぐにわかった。奏斗くんなりに、きをつかってくれてるって。








「ありがとう。蒼さんも、お願いします」








「うわ!堅苦しい!蒼でいいから、ね?桃音ちゃん!」







「おい、首絞めんぞ」







「奏斗くんこわーい♪♪」







ほんとに仲いいんだなぁ







奏斗くんに殺されそうなキャラだけど。








奏斗くんと蒼くんは2人で映画を返しに行ってくれた。