ー桃音sideー







奏斗くんの部屋をノックしようと思ったら電話中っぽい声が聞こえて、









手を引っ込めてしまった。








で、電話中なら悪いし…。








そう思って1階に戻ろうとしたら、








がたっ。廊下においてあった花瓶を落としそうになってしまった。








あ、あぶない!!







間一髪受け止めた。








ふぅ。あっぶなかった…。







私は立ち上がって戻ろうとした時、








ガチャ








奏斗くんの部屋の扉があいた。








電話終わったっぽい。









「奏斗くん、お風呂上がったよ。次入っておいでよ。」








「あー、そうだな。」








奏斗くんは何かを考えてるのか、ちょっと難しい顔になってる。








「私先部屋戻るね?」








部屋に戻ろうとすると、









「ちょっと待って。」







奏斗くんに引き止められた。









「話あるから。部屋に入ってくれる?」







話?私に?








「うん、わかった!」








なんだろう?明日の朝ごはん?







「どうしたの?奏斗くん」








「明日、速水たちが家にご飯食べに来ることになったんだけど…。」








奏斗くんは、ちょっと気まずそうにそう言った。









速水って、、琴乃?







「な、なんで。」








「私が喧嘩してること、知ってるのに?呼んだの?なんで?」







私は驚きを隠せずに、疑問をつきつける。







「ご、ごめん。」








奏斗くんは、質問に答えてくれない。








そっか。もういい!








奏斗くんも私のことバカにしてるんだ。








「もういいもん。おやすみ!」








「ちょ、まて桃音!」







奏斗くんの声が聞こえるけど顔なんて見たくない。








琴乃の顔見れないことくらい知ってるくせにひどいよ。







私は奏斗くんの言葉を無視して部屋に戻って部屋に鍵をかけた。







ひどい。もう知らない!







私はそのままベッドで寝てしまった。