ー桃音sideー





「んん…。ふわぁぁ。」







んー?今何時だ…?






そう思って起き上がろうとするが、何かが邪魔で起き上がれない。







なんだ?と思って横を見ると。








奏斗くんの顔(どアップ)







うわぁ!!?心の中で悲鳴をあげる。







ちっちかすぎる//






「奏斗くん、起きてよ。はなして。」







奏斗くんの体をゆらゆら揺らす。







でも、奏斗くんは起きてくれない。







「もういいもん。」





よし決めた。







いじわるしてやる(´∀`)







今私は奏斗くんの腕で抱き寄せられてる状態なわけで、






つまり、奏斗くんの脇かあいてる。






ということは、やることはひとつ!








くすぐってやれぇぇ!








いや、くすぐり効かないやついないと思うんだよね…。







私はほんとに苦手。







よしっ!後悔させてやるっ!







「奏斗くん〜起きないと〜」






「こーするぞ!」






ってくすぐろうと手を伸ばしたら、







がしっ!






「へ?」






手を掴まれた。







ん?と思い奏斗くんの顔を見ると、







「へー。やってくれんじゃん。」







と笑っておられました。






は、ハメられた!?






「お、起きてたの!?」






「まーねー。何すんのかなって思ったらまさかね。」






クククと笑いながらそう言う。






そして、ぐるっと私を抱き寄せたまま回転して私が奏斗くんの下の状態に。






うん。やばいわこれ。







「ちょっと、魔が差しただけで…。」







「ふーん。てことは、桃音はやり返しされても大丈夫なんだよね?」







ニコッとスマイルでそう言う奏斗くん。






へ?やり返し?





くすぐろうとしたんだから、やり返しとは





やっぱり、、、






「だ、だめだめだめだめ!!」





必死に抵抗するけどビクともしない。







「めっちゃ必死。何?やられたら困る?」








「いや、大丈夫だけどね!」







「じゃあ、やってもいいよね?」








そういった奏斗くんが、





ツンっと脇をつついてきて、






びくっ!って体が反応した。






「え、超敏感じゃん。これ、大丈夫?」





ニヤリとした顔でわざとらしく聞いてくる奏斗くん。





いつも優しいのにSスイッチ入ると気が済むまで意地悪してくる!






やり返ししたいのに〜っ!






むむーって睨んでると、また、





ツンって脇をつつかれた。





「にゃっ!?」





びっくりしすぎて猫みたいな声が出てしまって顔がもう沸騰したくらい熱くなった。






「にゃって猫か?」





意地悪な顔で聞いてくる奏斗くん。







「違うもん。もうどいてよ〜!」





「ん?人にお願いする時は?」






敬語で言えと!?






最後の抵抗だとぷいっと顔をそらす。






「反抗的な猫ちゃんには、お仕置きしないといけないな?」






「な、猫ちゃんってやめて!て、ちょっとお仕置きとかやだっ!もーどけて!」






「だって、お願いしてくれねーし。もしかして桃音ってM?」







「ちがう〜!!悔しいの!!」






「俺に勝てないもんな。」





クククと笑いながらまたバカにしてくる。






「うるっさいー!」






「ごめんごめん。どけるよ。」






そう言ってやっとどけてくれた。






「もー!」






許してあげないっ!






「怒んなよ。ハンバーグ作るからさ。」






ハンバーグ食べたい…。






「なら許す。」






そっぽ向いて奏斗くん言った。







「ありがと」




そう言って奏斗くんは頭を撫でてきた。





くー!また負けたっ!