ー桃音sideー



「ずっと好きでした!

付き合ってください!!」



教室に忘れ物を取りに来たら、



女の子が告白してた。



相手は学校1イケメンって言われてる、



千羽 奏斗くん。




噂によるとファンクラブまでできてるくらい



人気らしい…。




「ごめん。無理。」




「ど、どうしてですか!?」




「俺好きな人いるから。」




モテるって大変だな〜。



てか、立ち聞きはダメだ。帰らないと…



「そ、そうですか…。」



帰ろうとした瞬間目の前のドアから


女の子が飛び出してきた。



「うわぁ!?」




ぶつかるとこだった…。





「大丈夫か?」





そう言って手を出してくれる千羽くん。




「あ、ありがとうございます。」




「聞いてた?」




「え?あー。まぁ少しだけ。ごめんなさい」




「まーいいけど。立ち聞きしてたんだ?」




「す、すみません。。」





立ち聞きなんてされたくないよね。





「気にしなくていいけど。」




キーンコーンカーンコーン



やっば!これ最終下校のチャイムだ!




「じゃあ、失礼しますね!さよなら!」



そう言って下駄箱まで走った。









ー奏斗sideー




「ずっと好きでした!


付き合ってください!!」



そう言って頭を下げてきた女。



一回も話したことないないし、




どうせこいつも顔だけだろうと思った。




「好きな人いるから。」



そうやって断ったけど、




好きな人なんていない。




でも一番断りやすい理由だから。




「そうですか…。」




そう言って教室を飛び出して行った。




そしたらぶつかりそうになって尻もちついてる女がいた。





「大丈夫か?」




見た瞬間びっくりした。




こいつほんまに高校生か?っていうくらい




背が低い。




そして顔もめっちゃ可愛かった。




すぐにわかった。こいつが、




小野寺 桃音だって。





学校1かわいい女の子で男子の中で有名。




ちっこいハムスターみたいだけど、




笑ったら男はイチコロらしい…。





「立ち聞きしてたんだ?」




ちょっと意地悪に聞いてみた。





そしたら謝ってきた。




「別にいいけど。」






キーンコーンカーンコーン







「帰らなきゃ!さよなら!」






そう言って、






最終下校のチャイムがなった瞬間







走っていってしまった。




「忙しーやつ。」





その時、携帯がなった。






母さんからのメール。





「お母さん今日から出張だって言ったわよね?奏斗は1人家で残るって言ってたけどやっぱり心配だからお母さんの知り合いに頼んだからこの家におじゃまして!!」




マップの写真まで送られてきた。




「1人で大丈夫だっつーのに。」




そう思いながらとりあえず、





その知り合いの家に行くことにした。





奏斗side 終