ー奏斗sideー
ここは、どこだ?
花がいっぱいだが…?
??あれは、誰だ?
「よく来たね、奏斗くん。待っていたよ。」
そう言って笑ってくれたのは、おばあさんだった。
このおばあさんどこがで…。
「昔だから覚えていないかもしれないね。奏斗くん、桃音のことありがとうねぇ」
そう言われた瞬間、すぐにこの人が初子さんだとわかった。
そして、昔の記憶も溢れ出てきた。
「あなたが、初子さん…。桃音のおばあちゃんなんですね?」
「あぁ。桃音は、ほんとにいい子じゃよ。昔の桃音の両親は仕事熱心の共働きでな。」
「桃音から聞きました。よく、面倒を見てもらったと…」
桃音は、その時間が幸せだったと言ってた。
「桃音のことは、朝、お母さんから預かってから夜寝かしつけるまで、面倒を見ていたなぁ。」
「そうなんですか。大変でしたか?」
「大変だった。でもね、」
そこまで言うと、初子さん、いや、桃音のおばあちゃんは笑って言葉を続けた。
