私が布団にくるまってないていたとき、
「やっぱり1人で泣いてた。」
そう言って抱きしめてくれた。
「え…。」
これは、奏斗くん??
「寝たんじゃないの…?」
「桃音きっと泣いてるだろうなって思って起きてた。」
「ねぇ桃音聞いて。」
「…?」
泣きながら奏斗くんの方を向いた。
そしたら奏斗くんは涙を拭いてくれながら
「楽しい時に笑えばいいんだ。桃音が無理して笑っても誰も得しない。だろ?」
って言った。
一瞬、奏斗くんがおばあちゃんと重なった。
「おばぁ…ちゃん。。」
「ん?おばあちゃん?」
奏斗くんは一瞬ん?って顔をしたけど
「大切な人なんだな。」
って言って笑ってくれた。
「奏斗くん…。」
奏斗くんなら聞いてくれると思った。
私の昔の話。
私の大切なおばあちゃんの話。
「ん。桃音の話ならなんでも聞くよ。」
そう言って撫でてくれた。
でもその手は冷たくて…。
「奏斗くん風邪ひいちゃう。」
「大丈夫だよ。心配しないで。」
「ダメ…。狭いけど…」
