sugar&bitter

ー桃音sideー



コンコン







「はーい、奏斗くん?」








「うん、開けていいか?」







「うんどーぞー」








ガチャと扉が開く音がする。








「何してんだ?」







「リレーの走るコツ?みたいなんをちょっと調べてるだけど…」







迷惑かけたくないし…リレー出るには本気でしないとなー!







「体育祭二学期だぞ?それより夏休みどうするかの方が大切だと思うんだけど」







「あ!夏休みすっかり忘れてた!」








夏休みってことは、奏斗くんと遊びに行けたりするんだよね?なんで忘れてたんだろー!








「なー桃音」








ん?と思って後ろを向くと私のベッドに腰掛けている奏斗くん。







「ちょっと来て」







「?どしたの?奏斗くん」







椅子から降りて奏斗くんの方に向かう。








クイッと手を引っ張られて奏斗くんの膝の上に座らせられる。







「桃音はいつ俺のこと名前で呼んでくれんの?」








「え、奏斗くん?それって…」







「くんつけないでってことだよ」








「奏斗くんで慣れちゃってたから」








「呼んでよ」







ええ!?い、いきなりすぎるよ!?








確かになんて呼んだらいいの?とか考えてたけど不意打ちすぎてきつい!!







「か、奏…斗」







「もっかい」







「か、奏斗/////」








恥ずかしすぎる!な、好きな人の名前ってこんなに緊張する!?







「ん、よくできました」








そう言って、奏斗くんはぎゅーっと私を抱きしめてくれる。







「奏、斗、苦し、い」








嬉しいけどちょっと苦しい!








「ごめんごめん。桃音、これからは名前呼び捨てで呼べよ」







「うん、わかった」








頷くとよしよしと頭を撫でてくれる。







「じゃ、おやすみ桃音」








「うん、おやすみなさい奏斗」







そう言って、奏斗は部屋を出ていった。








はぁ/////緊張した…
普段とはなんか雰囲気が違うかったし!








奏斗はマンガに出てくるようなドSキャラでもなければチャラ男キャラでもない。







だからたまの意地悪とか、たまのスキンシップはほんとにドキドキしてしまう。








「ほんと、好きすぎるよ」








奏斗から言ってくれたから呼び捨てで呼ぶきっかけができたけど、言われてなかったらずっと奏斗くんのままだったと思う。







「ほんと、ダメだな…」








たまには私から奏斗に何かしないと。








そう決心して私は眠りについた。