「ここの席だな」
「結構見やすいところだね!」
私たちはその後家に帰って、
私服に着替えて映画館に来た。
昼ごはんを食べるか迷ったが、
映画館のポップコーンを食べたいと
私が言ったら
ポップコーンを食べたあとお腹すいてたらなんか食べようという話になった。
「この映画、ホラーなんだよね…」
私結構脅かしてくる系苦手なんだよね…
お化けとかそういうのならいけるんだけど。
「何、怖い?」
「怖くはないけど、脅かしてくる系なのかなって思って」
「でも結構面白いって話だからまぁ、大丈夫だと思うけど」
「なら、期待しちゃうね!」
その後少しずつ部屋が暗くなって、
映画が始まった。
「ここにいるのは分かってるんだよ?」
この映画は殺人鬼のピエロの人殺しゲームがテーマ。
私はグロいのが大の苦手。特に血が…
そんなこと思ってると、
「ゲームオーバー♪」
そんな楽しそうなピエロの声ともに、
ぐしゃっ!と女の人が潰される…
「ひっ!!」
血は無理だ!血は無理無理無理!!
しかも、つ、つ、潰されてる!?
ビクビクふるえていると、奏斗くんが隣から
「大丈夫か?」
と言ってくれた。
「大丈夫だよちょっと血が…」
「グロいの無理?」
「無理…」
「もう出る?」
「いや、見る!」
奏斗くんがせっかく映画見たかったんだもん。奏斗くんが見たい映画は私だってみたい!
(はず)
「なら…」
そう言うと奏斗くんは私の手を握ってくれて
「これなら、怖くないでしょ?」
と言ってくれた。
「うん!」
私はそれから人が殺されるシーンに毎回ビクビクなってたけど、
奏斗くんの手のおかげで無事みることが出来た。