ー桃音sideー
そんな関係が深い女の子だったなんて…
しかも浮気されたなんて…
こういう時はなんて言えばいいんだろう。
「なんでお前が泣きそうな顔してるんだよ」
そう言って奏斗くんは笑うけど
その顔はとても苦しそうで…
「こ、後悔してるの?別れたこと」
「昔はな」
「でも今は、桃音がいるからな。あの時よりほんきで大切にしたいお前がいるから」
「奏斗くん…」
すごく嬉しい。嬉しいんだけど…
奏斗くんは後悔してる。それが何かは私にはわからないけど…
「奏斗くんは、どうして私に話してくれたの?私が気にしてそうだったから?」
「それもあるかもだけど、1番は聞いて欲しかったんだ。桃音に」
「え?私に?」
奏斗くんが私に聞いて欲しかった…?
「頼りないよ」
「頼りたいと思って話したんじゃない。聞いてもらいたくて話したんだよ」
そう言って俯いてる私の頬に手を添えて、
「桃音だから、話したいって思った」
と言ってくれた。
