「別れよう」って言われてしばらくたって、彼の家にあった荷物を取りに行きました。

彼氏さんが「ちょっとドライブに行こうか」といって車を走らせました。

きいはもう「さよなら」の準備が心の中でできていたので、彼氏さんの「別れよう」という言葉を受け入れました。

彼氏さんはきいが、きいの病気が重かったそうです。

傷つけないように、落ち込ませないようにすることに疲れてしまったそうです。

そしてきいもずっと考えていたことを話しました。

大好きだけど、自分らしくいれなくなっていて苦しいこと、自分も別れた方がいいと思ってることを話しました。

彼氏さんはきいが泣いて修羅場になると思ってたようで、きいの言葉に驚いていました。

お互い心の中を話し、お互いの誤解を解き、彼氏さんの家に行きました。

行く途中きいが彼氏さんの手を握ってもそのままでいてくれました。

きいの持ってきていた物を片づけ終わると、急に抱きしめられました。

「支えてあげれなくてごめん。」と言われました。

「そんなことないよ。幸せだった。ありがとう」と答えました。

そしてきいの家に送ってもらいました。

「こんなに『好き』って言ったことなかったし、こんなに甘えさせたことも、甘えたこともなかったよ」と言われました。

きいは最後まで泣きませんでした。

そして別れ際「短かったけど本当に幸せだった。ありがとう」と言って「さよなら」のキスをそっとして別れました。