「もしかして、りなさん?」 「あ、はい」 「やっぱり」 何故名前を?と首を傾げれば、 「今日の出勤名簿、りなさん最後だから」 トン、と彼の指が私の名前を突いた。 うわ、指綺麗。 華奢な指に少しごつめの指輪がちらほらと散らばっている。 男でこのビジュアルって。 ずるいなぁ。 「これから宜しくお願いします」