「2年C組の工藤颯だよ!え、葵、颯のこと知らない?」
「知ってるよ。顔だけ。」
工藤颯くんっていうんだ。
やっと知れた、彼の名前。
ずっとずっと気になってた。
一年生の時、あの日から、ずっと。
きっと彼は私のことなんて知らないけど私は彼のことを心のどこかで探してた。
「ふ〜〜ん。葵、もしかして?」
ううん、そんなんじゃない。
だって私まだ彼のこと何も知らない。
ただ私が見たものしか彼のことを知らない。
でも彼のことを知りたいのはたしか。
「そうじゃないよ、ほらはやく移動しないと授業始まるよ?」
「やっばあと5分!」
まだこの気持ちは、私だけの秘密にしておきたい。
