純白の黒



さてさて、ずれそうなウィッグを直しながら走る白河右京選手!



間に合うか‥間に合うのか!?



おぉっと!!

ここで学校が見えてきました!あちらあの治安の悪そうな学校が私の学校です見えていますでしょうかみなさん!!



家から徒歩10分!今回は全力疾走2分!どうしてこの距離で遅刻しそうになるんでしょうか気になるところではありますが今回はスルーして学校の前までダッシュです!がんばれ私!!!!!




実況している間に辿り着いた校門の前で足を止める。






あの日みんなが通ったこの高校に10年越しに私が通うことになるとはなんて皮肉なんだろう。






感傷に浸っている暇はない。





私にはやらなければならないことがある。





何を犠牲にしても必ずやり遂げなければならないことが。





絶対…救って見せる…。





今回こそは!!!




ゆっくり、大きく息を吸う。




「よしっ!!」




と意味もなく気合を入れた。








‥‥‥‥




や、ほんとに意味もなく言ってみただけです。周りの人、みんなこっち見ないで恥ずかしいから…。








制服の下、胸元に5つのネックレスが揺れる。


私は今日からこの学校に通うんだ……