拝啓、春のおひさま、私のことを覚えていますか




ちょっと恥ずかしくて視線を外しながら言うと、すぐにとても明るい笑顔が見えた。


「もちろん!じゃあ・・・愛里って呼んで欲しいな」


「じゃあ、私のことも明花って呼んで。

あ、でも、はるちゃんの方がいいかも。

みんなにそう呼ばれることが多いから」


「入学式の日も呼ばれてたよね、正門の前で」


思いがけない三神さんの言葉に、一瞬頭の中が『?』でいっぱいになった。


そしてすぐに、世奈ちゃんに呼ばれてたことを思い出した。


「え、あれ見られたんだ」


「実は私、はる・・・ちゃんのすぐ後ろを歩いてたの。

髪色がすごく綺麗でふわふわしてるから羨ましいなと思って」


確かに、私の髪の毛は色素が薄くて『ハーフ?』って聞かれる程茶色いし、天然パーマでウェーブがかかってる。


中学生の頃は、身だしなみ指導の先生が変わる度に『染めてるんじゃないか』って疑われてた。


「えー、そんな見られてたの気付かなかった」


「あの子ははるちゃんの同じ中学だった子?」