「レイ、起きなよ。」 そう呼ばれた気がして、少女、レイは目まぐるしい頭痛に耐えながら目を覚ました。 だんだんと頭の中がクリアになっていき、先程の声はレイの幻聴であると気づいた。 (…) 先程の声が現実だったなら、なんて馬鹿げた事を考えているとは思ってもそう思わずにはいられなかった。もう意識は覚醒していて、リアルと妄想の区別はつく。それが逆にレイの不安、恐怖を掻き立てた。 鼻をずずっとすすりながら、少女、レイはベットから身を起こした。