お姉ちゃんと大貴くんが上手くいってない?
まさか、あんなに仲良しだったのに? ついこないだなんか、私の前で惚気ていたのに? いやいや、ないでしょ。
「お姉ちゃんのことなんてどーでもいいよ。それより、大貴くんが反対する理由!」
「だから知らねぇーっての」
「……自分で探るしかないか」
「はぁ? どうやって? というか反対されたところで別れる気なんて無いんだろ。だったら、気にしなきゃいいだろ」
「そうだけど」
できることなら、応援してもらいたいじゃない。
壱哉の良いところをいっぱい知って、大貴くんや博貴には味方になって欲しい。見守っていてほしい。そう思うのは欲張りなのかな。
大貴くんが反対するなら、その理由を知った上で、認めて欲しい。
だって、大貴くんはお兄ちゃんになるんだから。
「お前な、1回反対されたくらいでメソメソすんな」
「メソメソなんて」
「してるだろ。うざいんだよ、さっきから。あいつのことを好きだと思う気持ちが譲れないなら、堂々としてればいいだろ」
「え、すごい博貴、たまにはいい事言うね!」
「たまにとはどういうことだよ」
えへへ、って笑う。
ちょっと今ね、泣きそうになったよ。
博貴はいつも味方をしてくれるね。
口は悪いけど。



