「は、はい!私、幸せにします!」

なんてトンチンカンな返事しちゃって。


それでも翔太は笑いつつ。

「幸せになろうな。」

そういって、私の左手薬指にその綺麗な指輪をはめてくれた。



その瞬間、パッとあたりが明るくなって、今まで見えてなかった世界が一気に広がる。


パンッ

パンッ


クラッカーの音が何回も聞こえてきて。

周りにいるのは、ここのホテルの人達と、私の先輩や同僚。

そこには真希の姿もあった。


「「おめでとうございます!!!」」


スタッフの人たちからの、温かいお祝いの言葉にまた涙があふれる。

「紫衣はいつからそんな泣き虫だよ。ったく」

「だって嬉しいもん。ずっと一緒にいてくれるなら、私もう何もいらない〜」

「え?ほんと?俺からのキスは?いらない?」





「それは、、ずるいと思います。」

「素直じゃないな。相変わらず」



そういうなり、翔太は私に『誓のキス』っぽいものを落とした。