つまらない私の平凡な初恋

なんだか朝起きたら体がだるい。
胸も苦しい。
思えば昨日の夜は、ベッドの上でジタバタしててあまり眠れなかった気がする。
とりあえず寝不足だろうと自分に言い聞かせて登校した。

「おはよう、美咲ちゃん。ちょっと聞いてほしいことがあるんだけど」
「うおっ!ビックリした!?」
なぜ驚かれるのだろうか。
「ごめんごめん。ゆっこから話しかけるとかかなり珍しいからさ」
それでなに?っと聞き返してくれた。

「なんだかね頭がボーッとしててね、でも悪い気分はしないの」
美咲ちゃんの顔はハテナが浮かんでいる。
そりゃそうだろう。
「実はね...」
とりあえず正直に話すことにした。

「えーー!!告白されたぁ!!」
「ちょ、ちょっと声が大きい!」
慌てて美咲ちゃんの口を抑える。
「ごめんごめん。なるほどね~ゆっこがねぇ」
さっきまで驚いた顔をしてたのに、途端にニヤニヤし出した。本当に表情豊かな人だ。
「ゆっこちゃん!間違いなくそれは恋だよ!!そんでどんな人なの~!?」
そう言いかけて。

「牧田いるかな??」
先輩が訪ねて来た。
改めて昨日来てくれたお礼を言いに来たみたいだ。
ひと言ふた言話して、先輩は自分の教室に戻っていった。

「ゆっこ...まさかあんなイケメンだったなんて...」
羨ましぃぃぃと小さな悲鳴をあげながら教室の外へ出ていった。
私の相談終わってないんだけど...