「おーお疲れ」

 そこには懐中電灯をもった先生が出迎えてくえた。

「部屋で休んでおけよ。また集合かけるから」

 園田が「わかりました」と返事をして俺たちが部屋に戻ろうとした時先生に声をかけられた。

「あ、もう手を離しても大丈夫だぞ。繋ぎたいままだったらいいけどな」

 そう言われてずっと手を繋いだままだったのに気づいた。教えてくれてよかった。

「気づかなくてすまん」
「い、いえ」

 俺達は宿泊施設の中に入った。

「馬野君、今日はありがとうございました。」
「いや、一緒にいただけで特に何もしてないよ」
「気が紛れるように会話してくれたの嬉しかったです。男の子と会話ってあまりしないので嬉しかったです」

 以外だった学園のマドンナといわれる園田が男子とあまり会話してないのか。まぁ中学2年とか思春期真っ最中だからな。女子と会話するの恥ずかしいというやつもいるだろう。

「あと最後のお化けから守ってくれてありがとう」

 そう言った園田の顔は笑顔だった。俺はなんか恥ずかしくて視線を逸らした。

「あれは不気味だったからな、何かあるといけないし」
「それでも嬉しかったです」
「そうか」

 少し間が出てしまった。この空気がなんかむず痒くて話題を変えた。

「また集合かけるみたいだし一度部屋に戻ってやすんでろよ。じゃあな」
「あ、はい!」

 俺は少し早足で部屋に戻った。