居心地が悪そうに隅でパイプ椅子に座る委員長に尋ねる。
「例えばメンバーを変えるのってありなの?」
「え?」
「リレーにエントリーしてなくて他の競技をやる予定の子が、走っても平気?」
「それは大丈夫ですけど」
「だったら私が走るよ。雅美には私から言っておくから、その他の人への報告は頼んだ!」
「どうして…」
もじもじと何かを言いかける委員長に首を振る。
最初から私が走ると言えば、委員長は怪我をするどころか嫌な思いすらしなかったのにね。
何か言いたそうな委員長から目を離すと、近くにいた黒瀬先輩と目が合った。
正直リレーは苦手だ。
黒瀬先輩にカッコ悪いとこ見せちゃうな。



