はつ恋の君をさがしてる

「鈴加ちゃんの話はそれで終わりですか？」

「はい。その…とりあえず終わりです。」

平原さんは私の言葉を聞いて高嶺さんを見る

「どうだ高嶺？お前は今の話を聞いてどう思った？とにかく一緒に暮らしたいと安易にしか考えていなかったお前と、２日と言う短い期間にこれだけ色々考えてきてくれた鈴加ちゃんとではずいぶん隔たりがあるように思うが？」

平原さんの穏やかな声が少し恐い。
なんでだろう？

高嶺さんはなにも言わなかった。
私のプレゼンでは、やはり高嶺さんの心には響かなかったのだろうか？

「鈴加ちゃん。君の言うようにお互いを知るためにお試し同居をしてみると言う提案はなかなか素晴らしいと思うよ。鈴加ちゃんが高嶺を知りたいと思ってくれてることが私は一番嬉しい。だから二人でぜひチャレンジしてみて欲しい。その結果二人が結婚してくれたら私はもっと嬉しいんだがね？」

平原さんは最後に笑ってウィンクしてくれた。

とりあえず平原さんは賛成してくれたんだとほっとする。

問題は高嶺さんだ……。

「あの？高嶺さんはどうですか？」

私は恐る恐る問いかけてみた。