はつ恋の君をさがしてる

「なるほどね～アパートは出なくちゃいけないし、結婚するかどうかも決めなくちゃいけない。それを同時に考えろ！なんて…すずのちっちゃな頭じゃ…そりゃ無理だわねぇ～」

芽衣子はうんうんと頷きながら腕を組む。

「ねぇ！私はどうしたら良いと思う？」

ついつい芽衣子にすがってしまう。

「まだあと３日あるんでしょう？もう少し悩めば？最悪大家さんとこにしばらくお世話になる手もあるんだし。」

「それがね…。今夜どうするか決めなくちゃいけないのよ…」

「今夜？なんで？」

それは……。

今夜もう一度平原さんが高嶺さんとアパートに話し合いに来ることになっているからだ。

そして今夜中に結論をだすようにと言われたから……。

「そっかぁ～それは悩むね。」

さすがの恋愛上級者芽衣子さまでも答えは教えてくれないのか……。

「すずちゃんがそんなに悩むなら、試してみるくらいの気持ちでその男性と暮らしてみるのはどうかなぁ？」

結論を出せない私たちにマスターのくれた答えはなかなかの妥協点だった。

それ良いかも！！

芽衣子はすっかり乗り気だ。

二人に言われて、私もその提案に乗ってみることにした。