「は?待って待って、なんでそんな強ぇの?これでも俺、地元じゃ負けなしなんだけど?」
「そんなに私、強いかなぁ。誰かとゲームしたことなんてないからわかんないよ」
「いや、間違いなくプロ級だな。じゃあ次はレース系のゲームやろうよ」
「うん、いいよ?」
コンピューター相手にしか対戦なんてしたことないから、これまで私にゲームの才能があるのかなんてわからなかったけど。
「……」
「あ、また私が1位だね」
「もーだめだ。何しても勝てる気がしねぇ」
レース系のゲームでも、1度も響くんに負けなかったから。
自分にゲームの才能があることを、響くんと対戦したことではじめて知った。
これも、友達がいないからって毎日ゲームばっかしてたからかな?


