「ひーびきくんっ!」 翌日の16時すぎごろ。 自宅近くでいちばん大きな駅にきた。 少ない乗客に紛れ、ちょうど新幹線から降りてきた響くんの姿を見つけた。 響くんの姿を視界に入れたのは1ヶ月ぶりだ。 まだ私の存在に気づいてない響くんの元に走って、背負っていた黒いリュックサックをバシンと叩いた。 「ん?あ、満瑠!?」 「えへへー、待ちきれなくて入場券買ってきちゃった!」 改札口で待ち合わせの予定だったんだけど。 1分、いや1秒でもはやく会いたかったからホームで待っていたんだ。