『知り合いのとこでバイトしたから、新幹線の切符代くらいは持ってるよ』

「バイト!?」

『そそ。満瑠に会いに行くために、この1ヶ月間バイトしてたんだよ』



響くんがバイトしてたこと、ぜんぜん知らなかった…。

しかも私に会いに行くため、だなんて…。



「う、嬉しいー…」



なんだか目頭が熱くなってきた。



『ただ宿泊費までは稼げなかったから、満瑠の家に泊まらせてもらう前提の話しなんだけどな』

「そっかぁ」



男の子を家に泊めるなんて、お母さんはぜったいに反対するだろうなぁ。

しかも彼氏ができたこと、まだ言ってないし…。