「満瑠ー」

「なぁにー」



夏休みも、早いものでもう1ヶ月が経った。

残すところあと2週間ってところに迫り、私の部屋に勝手に入ってきたお母さんが突拍子のないことを言い出した。



「明日から3泊4日、離島の親戚の家に遊びに行くことになったからね」

「えぇ!?そうなの?なんでまた急に?」



読みかけのマンガを枕元において、ベッドに預けていた背中を起こした。



「ごめんごめん。言おうと思ってたんだけどすっかり忘れてたのよぉ。悪いけど、急いでお泊まりセットの準備してね」

「はーい、わかった」