「荷物、重いだろ?かしてみな」
「え?いやいや、大丈夫だよこれくらい」
私の手からキャリーバッグを奪い、1歩前を歩き出した響くんの優しさに胸がキュンとなる。
「あ、ありがとう……」
……う、嬉しい。
これまでブサイクだって言われ続いていたから、こんなふうに女の子扱いしてもらったことないんだもんっ。
「あ、ごめん歩くのちょっと速かった?」
荷物を持ってくれるだけじゃなくて、私のゆっくりとした歩調に合わせてくれたりとかも。
「うっ、ううん…!そんなことないよ!」
響くんの優しさに触れるたび、幸せだなぁって思う。


