「俺がぜんぶ、忘れさせてやるって約束する」

「……へ?」

「辛い過去のこと、ぜんぶ忘れさせてやるから。毎日が楽しくて楽しくて、もう勘弁してって言いたくなるくれぇ楽しくさせてやるから」

「響くん……?」

「だから、俺と付き合ってよ。過去の満瑠もぜんぶひっくるめて、俺は満瑠のすべてが好きだ」



キスをされたことで、1度は止まっていた涙が、また熱くわきあがってくる。



「本当に……こんな私なんかでいいの?」

「こんな私なんか、じゃない。俺は満瑠がいい。満瑠じゃなきゃダメなんだ」