「うん、見た」 あっさりとした声。 表情を見たわけではないから、たしかではないけれど。 きっと、優しい顔はしてない。 「私っ……本当は、一重なの。ブサイクだったでしょ…?気持ち悪い顔だったでしょ?引いたでしょ……?」 なにも、声は返ってこなかった。 かわりに、小さなため息が聞こえる。 「こんな顔だから、中学3年生のころにいじめられてたの…。ブスとかキモイとか、毎日言われてて…」 いつもなら、うんうんって言いながら私の話しを聞いてくれるのに。 相槌すらもない。