“だって俺、満瑠のこと好きだし”



ここちゃんに睨まれているというのに。

響くんがさらりと放った言葉が嬉しくて、口元が自然にゆるゆると綻んでしまう。



私と響くんを交互に見るここちゃんの瞳が、ますます鋭くなった。



「満瑠ちゃんのどこがそんなにいいわけ!?たしかに満瑠ちゃんは可愛いけどさ!でもスッピンはめちゃめちゃブサイクじゃん!」

「……は?」

「……え?」



ちょっと待って。

ここちゃん、今なんと……?



「私、知ってるんだからね。満瑠ちゃんって、中学生のころはいじめられっ子だったんでしょ?」