ここちゃんの真っ赤な瞳には、私の姿は映ってないみたい。

困ったように頭をかく響くんの腕をつかんで、今にも泣きそうな顔をしている。



「満瑠と仲良くすんなっつーのは、ちょっと無理な話しだなぁ」

「なんでよぉ!」

「だって俺、満瑠のこと好きだし」



ここへきてようやく、ここちゃんの目に私の姿が映った。



たまらず目を逸らしてしまった。



鋭い目だった。



私を憎んでいる目。

お前さえいなければ、って思っていそうな目。



私をいじめていた、かつてのクラスメイトたちに似ている目だった。