「……そうなんだぁ」



はぁ。

やっぱり聞かなければよかったな。



想像していた以上の痛みが、胸にはしる。



「心美のことは大切だけどな、でもそれは恋愛感情というより幼なじみとしてだ。俺が今いちばん大切だと思ってんのは満瑠だから」



うつ向けていた顔をあげ、響くんを見上げた。

目が合うと、ニコッと笑いかけられた。



「そばにいたいと思うのは満瑠だけだ。満瑠と一緒にいられるなら、彼氏じゃなくてもいい。友達でも、ただのクラスメイトでもいい。形はなんだっていいから、とにかく満瑠と同じ時間を過ごしたいんだよ」