****
「みーちーる」
「あ……おは、おはようございます…」
今日も寝癖がひどい奈央ちゃんより一足先に校門をくぐると。
校門の前に早瀬くんが見えたから、もしかしたら呼び止められるかな?
と思っていたら、予想のとおりに呼び止められた。
「満瑠は今日も可愛いな〜」
「え……!?あ、はぁ。どうも…」
やっぱり早瀬くん、チャラいでしょ。
「俺の彼女になる?」
私の頭を、なんの躊躇もなくぽんぽん触れたりなんかしてるし。
「やっ……だからっ、なりませんっ……!」
異性にこれっぽっちの免疫もない私。
ドキドキなんてしたくもないのに……。
不覚にも胸を高鳴らせてしまった。


