今日も自習なんてやる気のない奈央ちゃんは、ニヤニヤしながら私を見てくる。 「別に……そんなことないよ。普通だよ」 「何言ってんのよ。響のこと好きなくせに」 「んなっ…!?」 なんで奈央ちゃんに、私の気持ちがバレてしまってるの!? 奈央ちゃんに響くんのことが好きだって言ったことはない。 むしろ、響くんなんて嫌いだって言っちゃったのに。 何か言い訳をしたいところだけれど、パニックになってしまって何にも言葉が出てこない。 「気づいてないと思った?残念だけど、バレバレだよ」