「どしたの、満瑠〜?さっきからなんかニヤニヤしてない?」

「し…してないっ!」



1時間目の授業中は、明日のデートのことをずっと考えていた。



行きたい場所が2つもあって、どっちがいいかなって考えていたところを。

となりに座って数学の授業を聞いていた奈央ちゃんに、見られてしまっていたみたいだ。



「そう〜?いったいなにを妄想してんのかなって思った」

「だからしてないってばぁ!」



響くんとデートに行くことになったのは、奈央ちゃんには内緒にしておこう。

だから嬉しそうな顔をしてたのね、なんてからかわれるだろうから。